私たち精神科・心療内科の医師にとって、患者さんの「死にたい」という訴えは、しばしば聞くことですが、その都度聞いていて辛いものですし、その実行は絶対にして欲しくないことです。 一方で、精神疾患や身体疾患の症状に長らく苦しま […]
うつ病
うつ病的リアリズム(抑うつリアリズム)とは:うつ病の人は現実認識能力に優れている?
<うつ病的リアリズム(抑うつリアリズム)理論とは> うつ病の人は、正常とされる人々と比べて、現実をしっかり把握していると主張する理論があります。それが「うつ病的リアリズム(抑うつリアリズム)depressive real […]
うつ病と自傷行為、怒り、不機嫌、アルコール依存症、ギャンブル依存症
うつ病と言うと、一般には「真面目、几帳面、いい人」「気分の落ち込み、絶望感」というイメージが描かれると思います。もちろんそれは間違いではありません。ただ、そのようなイメージはいろいろな病状を呈するうつ病という病気の一面し […]
「五月病」とは
「五月病」という病名は精神科でも心療内科でも存在しません。しかし、五月病と呼びたくなるような病状があるのは事実です。 この日本では、4月に大きな生活や仕事の変化を迎えます。仕事では、転勤・昇進・業務内容の変化、家庭では引 […]
うつ病と「正しい」思考
以前にも少しお話ししましたが、うつ病の患者さんが認知行動療法(Cognitive behavioral therapy:CBT)を始めたい、患者さんの御家族が認知行動療法を受けさせたい、という要望が増えています。 認知行 […]
うつ病治療のヒントとしての「心のふるさと」
先日、小学校入学時のストレスついてお話ししました。 小学校への入学は大きなストレスになり得るのですが、この頃に健康であった人ならば、「楽しかった子ども時代」として振り返ることも多いでしょう。この頃に遊んだ場所や情景が「心 […]
うつ病と認知行動療法
うつ病の患者さんやご家族から、「認知行動療法できませんか?」と尋ねられることがしばしばあります。最近はネットでものを調べる人が多いので、うつ病の治療(精神療法)につき検索すると、薬物療法以外の選択肢としては第一に認知行動 […]
うつ病に「頑張れ」は禁。では「大丈夫」は?
うつ病の状態になっている人に対し、「頑張れよ」「元気出せよ」などと「励まし」を与えることは厳禁とされています。ほんとうに疲弊している人は「頑張れない」のです。そこに「頑張れ」と言われても更に無理をして心身を傷めるか、「わ […]
うつ病と自責感
前回、うつ病・抑うつ状態についてお話ししました。 うつ病において大きな問題となる症状は、「自分は役に立たない」「生きている資格がない」「ダメな人間」といった、自分で自分を責める自責感情です。 この自責感は、とても厄介なも […]
うつ病・抑うつ状態とは
うつ病・抑うつ状態という病態ほど、一括りにして話すことはできない病態も珍しいかもしません。 一般にうつ病・抑うつ状態と言われる病気の中に、統合失調症、躁うつ病、不安障害、適応障害、人格障害、PTSD、発達障害、認知症など […]